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≪ことばの交差点≫ 35

  • 執筆者の写真: 矢野修三
    矢野修三
  • 2025年12月24日
  • 読了時間: 3分

更新日:3月23日

                 日加トゥデイ 12月 掲載


「忙しい」は厄介なり

 

  早や、師走も終盤を迎え、またまた「今年も残り少なく・・・」、こんな挨拶をする

時期になってしまった。まさに「光陰矢のごとし」。歳を重ねるにつれ、一年の歩みが駆け足のごとく通り過ぎていく思いを強めている。


 そして、忘年会のシーズンだが、かなり物忘れも進んでおり、あえて忘年会などする必要ない思いも強めているが、年末の風物詩であり、やらないと何となく落ち着かない。

そこで、先ずは日本語大好きな上級者たちと年忘れ会を行なった。年の瀬の話題として「師走」や「忙しい」の語源や漢字の由来など説明しながら、とりあえず、乾杯。


  すると、T君から「忙しい」に関して厄介な質問を受けてしまった。「いそがしい」はよく使うので、分かりますが、この漢字、「せわしい」とも読むんですね。今まで聞いたことないですが、どんな違いがありますか。うーん。これは日本語教師泣かせの質問で、以前にも質問されて困った記憶がある。


  この「忙しい」だが、日本人でも、「せわしい」とはなかなか読めない。それは、

「いそがしい」は常用漢字としての読み方だが、「せわしい」は常用外の読み方なので、

公的な新聞などには使えず、ひらがな書きなので、あまり馴染みがないからであろう。

  もちろん、私的なメールやエッセイなどでの使用は問題ないが、送り仮名が同じであり、読み手とすれば、どっちで読むか、ややこしい。もし、「忙しい」と書いて「せわしい」と読んでもらいたい場合はルビを振るか、やはり、ひらがな書きが無難である。

  

  ところで、この「いそがしい」と「せわしい」の違いだが、日本人は、個人差もあろうが、何となく使い分けている。でも学校で習った記憶などなく、説明しようとすればなかなか難しく、日本語教師としてはとても厄介な言葉である。

  生徒には、なるべく簡単に、分かりやすく教えたいのだが、当方もはっきり理解しておらず、「いそがしい」は「やることが多くて時間がない」状態で、英語では「busy」であり、「せわしい」は「そわそわして落ち着きがない」状態、心で感じる忙しさなので、「restless」ぐらいかも。こんな説明が関の山である。

  でも、「心忙しい」は確かに、「心いそがしい」とは読まず、「心せわしい」であり、そのほうがぴったりする。やはり、「せわしい」は心で感じる慌ただしさを表しているのは間違いなし。

  さらに、「せわしない」が加わると、ますます厄介に。これは「せわしい」の否定形ではなく、逆に強めた感じで、話し言葉などに使われているようである。一度も使ったことないが・・・。


  このように、使い分けを説明するのは難しく、上級者には、先生もよく分からず、ごめんなさい。でも、こんなこと気にせず、日本語の奥深さを感じてくれればそれで十分ですよと、やや焦りながら、せわしなく、こんな情けない説明になってしまった。

  ここで一句  

    「年の瀬や せわしないから 世話しない」。 一応生徒には受けました。


  せわしくない、のんびりしたお正月をお迎えください。




 

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