top of page
矢野先生の活動
矢野修三
1944年生まれ。 早稲田大学第一法学部卒。
20年間のサラリーマン生活を経て、1988年 日本語教師に転職。
1994年8月 家族でカナダに移住。矢野アカデミーを設立。
「日本語教師養成講座」や「外から見る日本語講座」 など。
日本語教師養成講座の卒業生は3000名を超えました。
活動実績
矢野先生の活動&コラム
≪ことばの交差点≫ 38
日加トゥデイ 2026年3月 掲載 ☆ 午年は ほくそ笑みたい ! ひと雨ごとに春めく今日この頃、かなり昔に日本語教師養成講座を受講し、現在日本で 日本語を教えている卒業生M君から面白いメールが届いた。過日、彼の友人の結婚式があり、二人の「馴れ初め」を聞いて、にやりと笑ってしまった、とのこと。 彼曰く、新郎はサラリーマンで、ボーナスが思ったより多かったので、大喜び。早速、 仲間と呑み会を。でも、うれしさのあまり飲みすぎて、果ては、転んで病院に入院するほどの怪我してしまった。後悔しきり。でも、その病院に素敵な看護婦さんがおり、一目ぼれ。 さらに続けて、そんな出会いを聞いて12年前に先生からしっかり学んだ『人間万事塞翁が馬』を思い浮かべ、今年がちょうど午年なので、思わずメールを入れました、である。 そういえば、彼は2014年に養成講座を受講。午年であり、時折、馬に関するこの 「人間万事塞翁が馬」を話題にした。特に彼は関心を寄せたので、本来の授業はそっちのけ、「人間」の読み方や「ほくそ笑(え)む」なども説明したことを思い出し、こっちもに
3月23日
≪ことばの交差点≫ 37
日加トゥデイ 2026年2月 掲載 ☆ 「三寒四温」に 物申す 2月の和風名、如月(きさらぎ)の由来は諸説あるが、寒さが厳しく、「更に衣(きぬ)を 重ねて着る」という意味の「衣更着(きさらぎ)」が最も有力のようである。厳冬の候であり、風邪など引かぬように、衣服を更に着たくなるので、衣更着(きさらぎ)とし、中国の2月の月名である、この漢字「如月」を当てはめ、「きさらぎ」と読むことに。なかなか 複雑なり。 ところで、2月如月も後半を迎えるころには春の足音が聞こえてくる。手がかじかむほど寒かったと思えば、かなり暖かな日も、そんな気まぐれな天気を表す四字熟語が、 いわゆる「三寒四温」。つまり、三日寒く、四日暖かい日が訪れ、だんだん春めく時節の言葉である、 折よく先日、この「三寒四温」を「一石二鳥」などの四字熟語にとても興味のある上級者に教えたところ、彼女から思わぬ質問を受け、びっくり仰天、面食らってしまった。 その内容は、「先生、これはお天気の話ですね。でしたら、漢字はなぜ『暖』ではなく、『温』ですか? 『三寒四暖』のほうがとても
2月23日
≪ことばの交差点≫ 36
日加トゥデイ 2026年1月号 掲載 ☆ 丙午の「丙」とは・・・? 遅ればせながら、明けましておめでとうございます。今年は午年、多くの方と馬が 合い、何事もウマくいきますように、本年もよろしくお願いいたします。 なおその上、今年は丙午(ひのえうま)である。この「ひのえうま」と聞いて、 「あらー」と反応する人はそれなりのお年の方であり、若者世代は「なにそれー」。 でも60年に一度やってくる、いわく付きの年なので、ニュースなどにも取り上げられ、 気になっている方も多いのでは。 この「丙午(ひのえうま)」を理解するには、「十干・十二支」の知識が必要である。これは、はるか昔、古代中国で、年や時間、方位や占いなどに作られたもので、日本には飛鳥時代ごろ伝わったとされ、時代とともに、日本文化として定着し、江戸時代ごろから一般庶民にも大いに親しまれたようである。 先ず、十干(じっかん)だが、これは「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」である。しかし我がおじさん世代でも、甲・乙・丙・丁ぐらいは学校で習った記憶はあるが、 他の漢字は読むことも難
1月30日
≪ことばの交差点≫ 35
日加トゥデイ 12月 掲載 「忙しい」は厄介なり 早や、師走も終盤を迎え、またまた「今年も残り少なく・・・」、こんな挨拶をする 時期になってしまった。まさに「光陰矢のごとし」。歳を重ねるにつれ、一年の歩みが駆け足のごとく通り過ぎていく思いを強めている。 そして、忘年会のシーズンだが、かなり物忘れも進んでおり、あえて忘年会などする必要ない思いも強めているが、年末の風物詩であり、やらないと何となく落ち着かない。 そこで、先ずは日本語大好きな上級者たちと年忘れ会を行なった。年の瀬の話題として「師走」や「忙しい」の語源や漢字の由来など説明しながら、とりあえず、乾杯。 すると、T君から「忙しい」に関して厄介な質問を受けてしまった。「いそがしい」はよく使うので、分かりますが、この漢字、「せわしい」とも読むんですね。今まで聞いたことないですが、どんな違いがありますか。うーん。これは日本語教師泣かせの質問で、以前にも質問されて困った記憶がある。 この「忙しい」だが、日本人でも、「せわしい」とはなかなか読めない。それは、 「いそがしい」は常用漢字
2025年12月24日
≪ことばの交差点≫ 34
日加トゥデイ 11月号 掲載 ☆ 大リーグ「ドジャース」と「ドッジボール」 今年度のアメリカ大リーグのワールドシリーズは、異様なほど盛り上がった。 ナ・リーグ代表の「ドジャース」とア・リーグ代表の「ブルージェイズ」との 天下分け目の大一番。 野球に関心のない方には申し訳ないが、ドジャースは大谷を含め3人の日本選手が活躍しているチームであり、一方、ブルージェイズは大リーク30チームの中で、唯一のカナダのチーム。奇しくも、今回は1993年以来のカナダとアメリカの国対抗となり、トロントはもちろん、カナダ全土、ここバンクーバーでも大いに活気づいた。 さらに、個人的にも、子供のころは、ピッチャーで四番バッターの野球少年だったので、気分はいつも二刀流の大谷翔平であり、日本選手の活躍をワクワクしながら応援。 しかし、カナダに移住している日本人としては、やはりカナダが大事であり、どっちを応援すればいいのか・・・うーん、いろいろ迷ってしまったのも事実である。 戦いは、最終第7戦までもつれ込む大接戦。最後は延長戦でドジャースが栄冠をつかん
2025年12月5日
《ことばの交差 》32
☆「堪える」は「堪えられない」 日本企業バンクーバー支店の駐在員、K氏が任期終了し、日本に戻ることになった。 大学の後輩でもあり、かつてよくゴルフを一緒にした仲なので、軽くお別れ会を行なった。 先ずはビールで乾杯。そこで、ゴルフ好きの彼から、「19番ホールのビールはこたえられません。でも最近の若者はこの言葉、ほとんど使いませんね。なぜですか?」。さらに、「今まで書いたことはなく、どんな漢字か知りませんでしたが、日本の友人に、 バンクーバーの夏のゴルフはこたえられないと、メールしようとして、調べてびっくりしました」である。なるほど。 そこで早速、この「こたえられない(堪えられない)」の勉強会を始めた。彼は中学のころから、国語が好きだったようで、言葉にとても関心あり。でも以前、「他人事」の読み方を間違えており、「ひとごと」と言わなければ、名だたる商社マンとしては恥ずかしいよ、と注意した。すると、えー、ずっと「たにんごと」だと思い込んでいました。忸怩たる思いですと、大いに恐縮させてしまった思い出がある。 この漢字「堪」は常用漢字で、音読みは「カン
2025年10月1日
ことばの交差点 31
日加トゥデイ 2025年8月号 掲載 ☆ 漢字「跪く」に、ひざまずく ! 先日、久しぶりに日本が大好きな日本語上級者からお呼びがかかった。彼女、この春に日本に行って、大阪万博なども見学してきたとのこと。京都などの観光地も人がすごく多くてびっくりしたようである...
2025年8月26日
《ことばの交差点》30
日加トゥデイ 2025年7月号 掲載 ☆ 「伯父」か「叔父」か、それが問題だ ? いきなりですが、「おじが二人います」と聞いて、「伯父」か「叔父」か、どちらの漢字を思い浮かべますか? 実は、日本語教師養成講座を受講した卒業生から、連絡が入った。「日本にいる「お...
2025年7月22日
《ことばの交差点》29
日加トゥデイ 2025年 6月号 掲載 ☆ 雨多き月を「水無月」とは? 今年も、早や6月も下旬になってしまった。日本では、ジメジメした梅雨の時期である。 そういえば、旧暦ではそれぞれの月を、古い和風名で呼んでいた。現代では使われておらず、日常生活には全く必要ないが...
2025年7月1日
《ことばの交差点》28
日加トゥデイ 2025年5月号 掲載 ☆ 「見える」と「見られる」の妙な関係? 春たけなわ、休暇を取って、念願の日本へ観光旅行と洒落込んだ日本語上級者から、「新幹線の窓から日本一の富士山が見られました。とてもうれしかったです」と、富士山の写真付きのメールが届いた。...
2025年5月23日
《ことばの交差点》27
日加トゥデイ 4月号 掲載 ☆ 漢字「生」と「死」を見つめて ! 昨年の暮れから春の訪れを迎えるころに、日本でそしてバンクーバーで、とても親しい 友人や先輩方が旅立ってしまった。大切な知友との別れが短期間に1度ならず、2度、3度も、ぽっかり心に大きな穴が空いてしまい、...
2025年4月22日
《ことばの交差点》 26
日加トゥデイ 3月号 掲載 ☆ 「食べ放題の店」と「宿題」 二十四節気の啓蟄(けいちつ)もとっくに過ぎ、虫たちが土の中から出てくるごとく、 我が輩も久しぶりにダウンタウンに飛び出した。以前、学校があったバラード通りなどを歩いてびっくり。コロナの影響もあり、かなりの店が...
2025年3月25日
≪ことばの交差点》25
日加トゥデイ 2025年2月号 掲載 ☆ 「足」と「脚」の奥深さを楽しむ いきなりですが、「雨あしが強くなる」の「雨あし」を漢字で書くと、 「雨足」か「雨脚」か・・・。いろいろな人に聞いたところ、ほとんど「雨足」。 理由は、「脚」は書くのが難しいから。確かに、...
2025年2月22日
≪ことばの交差点≫ 24
日加トゥデイ 2025年1月号 掲載 ☆ 「おめでとうございました」の文化的背景 明けましておめでとうございます。今年は巳(み)年、「巳」を「実」にかけて、いろいろ楽しい願いが、巳を結びますように・・・。本年もよろしくお願い申し上げます。...
2025年1月23日
≪ことばの交差点≫ 23
日加トゥデイ 12月号掲載 ☆ ワイングラス「数え方」の奥深さ ! 師走も半ば過ぎ、「今年も残り少なく・・・」こんな挨拶言葉がふさわしい時期になり、あちらこちらで色鮮やかなクリスマスのイルミネーションが目...
2024年12月24日
≪ことばの交差点≫ 22
日加トゥデイ 2024年11月号 掲載 ☆ 「もみじ狩り」と「鷹狩り」の古き繋がり 紅葉も散り、冬の足音が間近に聞こえる今日この頃。味覚の秋や読書の秋を、そして素敵なもみじ狩りなどを楽しまれた方も多いのでは。でも、この「もみじ狩り」は日本語教師にとって、あまり...
2024年11月23日
≪ことばの交差点≫ 21
日加トゥデイ 2024年10月号 掲載 ☆ 「二人前」と「二人分」の読み方は・・・? ここは中華レストラン、コロナの少し前に日本語教師養成講座を受講して、 随時オンラインで日本語を教えている卒業生から連絡があり、久しぶりの再会。ランチを食べに入った店である。...
2024年10月23日
≪ことばの交差点≫ 20
日加トゥデイ 2024年9月号 掲載 ☆ 「雨雲」と「雨男」の違いは・・・? 中秋の候、木の葉も色づき、日に日に目を楽しませてくれる。でも、「Rainクーバー」と揶揄されるバンクーバーは間もなく雨期がやってくる。毎日、雨、雨。気持ちも湿りがちでうんざりだが、雨は日本...
2024年9月30日
≪ことばの交差点 ≫ 19
日加トゥデイ 2024年8月号 掲載 ☆ 「羹」 とは何物 ? 先ずは唐突ながら、こんなことわざ「羹に懲りて膾を吹く」をご覧くだされ。すると、 こんな難しい漢字読めないよ、という人とても多し。でも言葉として語ればご存知の方かなり多し。...
2024年8月20日
bottom of page
